スマホで「ウイルスが(2)個検出されました」と偽の警告が表示された場合の対処法




この記事では、Androidスマホでネットサーフィンしていたら、いきなり「ウイルスが(2)個検出されました」と偽の警告が表示された場合の対処法について詳しく解説します。

いきなり偽の警告が表示される

サッカー系のニュースサイトを見ていて、他の記事(?)のリンクをタップしたところ、いきなり画面全体に「Sony Xperia X Perfomanceでウイルスが(2)個検出されました」という警告が表示されました。

ウイルス検出2

セキュリティアプリですらないこの警告ページが、なぜ他人のスマホ内のウイルスを検出できるのか不明ですが・・・一応ウイルスが検出されたと警告しているので、スマホに入れてあるセキュリティアプリでスキャンしてみます。

ウイルス検出3

特にウイルスに感染している気配はありません。

念のため、別のセキュリティアプリでもスキャンしてみます。

ウイルス検出5

やはりウイルスに感染している気配はありません。

ウイルスに感染していないにも関わらず、なぜ「ウイルスが(2)個検出されました」という警告が表示されたのでしょうか?

意味がよくわからないカウントダウン?

警告されている文章を詳しく見てみると、前半部分には、

「Sony Xperia X Perfomanceがウイルス感染したのは、あなたが最近アダルトサイトを見たからです。対応策をとらないと、SIMカード、写真、および連絡先がまもなく破損します。」

と書かれてします。

気になったのは「Sony Xperia X Perfomanceがウイルス感染したのは、あなたが最近アダルトサイトを見たからです。」という部分。

こちらとしては、アダルトサイトを全く見ていないし、ウイルス感染した原因はアダルトサイトを見たから???

この警告ページは、他人のスマホ内のウイルス感染を検出するだけでなく、ウイルス感染した経路までわかってしまうんでしょうか?

また「対応策をとらないと、SIMカード、写真、および連絡先がまもなく破損します。」と書かれており、その文章の下にカウントダウンが設置されています。

すでにウイルス感染されていると警告しているのに、「まもなく破損します。」と書かれているので、これはどういう訳なんだろうと思い、カウントダウンが0秒になるまで待ってみます。

ウイルス検出6

カウントダウンが0秒になったのを確認しましたが、SIMカード、写真、連絡先(電話帳やLINEなど?)などどれも破損などはしませんでした。

セキュリティアプリのダウンロードページへ誘導される

ウイルス感染も確認できす、よくわからないカウントダウンが終了しても何も起こらないため、警告されている文章の後半部分を確認してみます。

後半部分の文章を詳しく見てみるとかなり問題があり、

「ウイルスの除去方法:」

「ステップ1:下のボタンをタップしてGoogle Playに進み、推奨されているウイルス除去アプリを無料でインストールします」

「ステップ2:アプリを実行し、全てのウイルスを除去します」

と、推奨されている(誰が推奨しているのかは不明)ウイルス除去アプリをインストールするよう誘導されます。

ここまで見ると、どうやらウイルス除去アプリのダウンロードぺージへ誘導する偽の警告だとわかります。

しつこくウイルス除去アプリのダウンロードぺージへ誘導させられる

この偽の警告はかなり悪質で、スマホのバックボタンをタップしても元のページにも戻れません。

ウイルス検出7

スマホのバックボタンをタップすると同時に、システム警告!というさらなる警告が表示され、

「Sony Xperia X Perfomanceがウイルスに感染しているので、早急の対応が必要です。」

「Sony Xperia X Perfomanceを修復するために、続行して指示に従ってください。このウィンドウを閉じないでください。」

「閉じる場合、責任は自己責任となります」

と、ブラウザのウィンドウは閉じないよう警告しています。

ブラウザを閉じない限り、ウイルスを今すぐ削除するをタップするしか実質的に選択肢がない状態になっています。

ウイルス検知8

こちらが、偽の警告で誘導されるアプリのページ。

累計ダウンロード数はなんと1億超えなのに、名前すら聞いたことのない無名のアプリ。

ウイルス検出9

アプリの説明文を読んでみると、なぜかウイルス除去のアプリではなく、Turbo Cleanerというスマホを最適化するアプリとなっています。

アプリの説明文は、まるで翻訳ソフトで翻訳したものをそのままコピペしたみたいな日本語で、イマイチわかりずらい内容となっています。

一応、発行元のホームページらしきものはあるものの、悪質な偽の警告を使って誘導しているため、インストールしないようにしてください。

そもそもアプリの説明文を読む限り、ウイルスを除去する機能がついていません

ウイルス除去に関しては、信頼のおける会社のアプリをインストールするようにしてください。

悪質な偽の警告に対する対策

ウィルスに感染したとユーザーの恐怖心を煽り、特定のアプリをダウンロードさせようとする偽の警告ですが、対策はシンプルです。

ネットサーフィン中に誤って、偽の広告やリンクをタップしてしまい、偽の警告が表示されたときは、ブラウザの画面を閉じてください。

ブラウザの画面を閉じるだけで大丈夫です。

この偽の警告では、スマホのバックボタンをタップすると、システム警告!というさらなる警告が表示され、ブラウザの画面を閉じないように説明されていますが、無視して大丈夫です。

バックボタンをタップしても元のページに戻れず、最終的には目的のアプリのダウンロードページへ飛ばされるようになっているので、さっさとブラウザの画面を閉じてしまいましょう。

ごく普通のサイトをネットサーフィンしていても偽の警告が表示されるようになってきている

かつては特定の成人向けや出会い系などのサイトを利用したときに、偽の警告が表示されていました。

しかし、最近では普通のサイトをネットサーフィンしていても、偽の警告が表示されるようになっています。

どうやら、スマホ向け広告に偽の警告が表示される詐欺系広告が紛れてきているようです。

今後は、普通のウェブサイトを閲覧しているときでも、偽の警告が表示される可能性が高くなりそうです。

偽の警告については、ブラウザの画面を閉じるだけで済むので、焦らずに対応してください。

本当にウィルスに感染してしまったんじゃないかと心配な方は、信頼できるセキュリティアプリをスマホにインストールしておき、念のためスキャンしてみてください。

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この記事を書いた人
筑波 遼(つくば りょう)

ガジェットをこよなく愛するフリーランスのエンジニア。できるだけわかりやすく、かんたんに解説するようにしています。

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筑波 遼(つくば りょう)
当ブログ(かんたんブログ)の運営者でAndroidスマホの愛好家。2015年からAndroidスマホを使っており、お気に入りはGooglePixelシリーズ。Androidスマホの使い方に困っている人のため、何とか役に立ちたいと記事を書いています。著書『Twitterの次のSNS 「Mastodon」入門』が工学社から発売中。