筆者の使用環境(Android 11を搭載したAndroidスマホとWindows 10を搭載したパソコン)では、2020年10月ごろにGoogle Chromeの拡張機能である「Vysor」がいきなり使えなくなってしまいました。
いろいろと試してみたものの、どうやっても使えません。
しかたなく「Vysor」を削除してから再インストールしようとしたところ、Windows版アプリ「Vysor」がリリースされているのに気がつきました。
さっそく使ってみたところ、Google Chromeの拡張機能よりもはるかに使いやすくなっているのに驚かされました。
この記事では、より使いやすくなったWindows版アプリ「Vysor」の使い方についてくわしく解説します。
もくじ
Windows版アプリ「Vysor」とは?
「Vysor」はもともと、パソコンからAndroidスマホをミラーリングしたり操作することができる「Google Chromeの拡張機能」でした。

しかし、2020年に「Google Chromeの拡張機能」以外にも「Windows」、「Mac」、「Linux」向けのアプリがリリースされました。
Windows版アプリ「Vysor」は、上記のうち「Windows 」向けに特化したアプリとなります。(厳密にいえば、Windows 10を搭載したパソコンに特化したアプリです)
「Windows」向けに特化したアプリらしく、設定がかなり簡単になっており、使い勝手も大きく向上しました。
これから「Vysor」を使いたいと考えている人には、「Google Chromeの拡張機能」ではなく、Windows版アプリ「Vysor」のほうを強くおすすめします。(「Mac」や「Linux」を使っている人は、「Mac」版や「Linux」版の「Vysor」がおすすめです)
Windows版アプリ「Vysor」の設定方法
Windows版アプリ「Vysor」を利用するには、以下の3つの設定が必要になります。
まずはWindows版アプリ「Vysor」をダウンロードする
まずはWindows版アプリ「Vysor」をダウンロードするために、以下のウェブサイトへアクセスします。
英語表記になっていてわかりにくいかと思いますが、下記の通り設定してみてください。

「Vysor」のウェブサイトにアクセスしたら、「Download」をクリックします。

「Download Vysor」という画面が表示されるので、「Windows」をクリックします。

「Vysor」のダウンロードが始めるので、終了するまで待ちます。

ダウンロードが終了したら、上記の部分をクリックします。

ダウンロード直後に、上記のような「メニュー」が表示されますが、何もしなくて大丈夫です。

ダウンロードが完了すると、「Vysor」のアイコンが追加されるので確認しましょう。
AndroidスマホをUSBデバックモードにする
「Vysor」のダウンロードが終了したら、AndroidスマホをUSBデバックモードに設定します。
AndroidスマホをUSBデバックモードに設定するには、開発者向けオプションを表示できるようにする必要があります。
開発者向けオプションを表示できるようにする方法については、こちらの記事を参考にしてください。
開発者向けオプションを表示できるようにしたら、AndroidスマホをUSBデバックモードに設定します。
AndroidスマホをUSBデバックモードに設定する方法については、こちらの記事を参考にしてください。
AndroidスマホとパソコンをUSBケーブルで接続する
最後にAndroidスマホとパソコンをUSBケーブルで接続します。

USBケーブルで接続すると、Androidスマホの画面に「USBデバックを許可しますか?」という「メニュー」が表示されます。
「このパソコンからのUSBデバッグを常に許可する」という部分にチェックを入れて、「許可」をタップします。(チェックを入れておくことで、次回以降USBケーブルを接続するだけで、自動的に「Vysor」が使えるようになります)

「許可」をタップすると、上記のようにAndroidスマホの画面がパソコン上にミラーリングされます。
これで、Windows版アプリ「Vysor」の設定が完了です。
Windows版アプリ「Vysor」の使い方
基本的な使い方
「Vysor」の基本的な使い方については、Androidスマホの操作方法と同じです。

ミラーリングされているAndroidスマホの画面の下部にある「バック」、「ホーム」、「タスク」の3つのボタンをクリックすると、「前の画面にもどる」、「ホーム画面にもどる」「タスク画に移行する」と操作されるようになっています。
ふだんからAndroidスマホを利用しているユーザーからすれば、特に何かを学ぶ必要はありません。
このあたりの使い勝手はいいですね。
Androidスマホの画面のスクリーンショットを撮る方法
「Vysor」では、ミラーリング中のAndroidスマホの画面のスクリーンショットを撮影して、パソコンに保存しておくことも可能です。
ミラーリング中のAndroidスマホの画面のスクリーンショットを撮るには、

画面上部にある「歯車のアイコン」をクリックします。

「メニュー」が表示されるので、「Take Screenshot」をクリックします。

スクリーンショットを撮影すると、上記のようなウィンドウが表示されるので、「保存」をクリックします。

「エクスプローラー」を開き、保存したスクリーンショットを確認してみましょう。

きちんとスクリーンショットが保存されているか確認できたでしょうか?(「エクスプローラー」から画像ファイルをクリックすると、上記のように「フォト」アプリから該当のスクリーンショットを確認できるはずです。確認できないという場合は、再度スクリーンショットを試してみてください)
Vysorが使えない、Androidスマホを認識しない場合の対処法は?
AndroidスマホとパソコンをUSBケーブルで接続してみても、パソコン側にAndroidスマホが認識されない場合があるようです。
対処法としては、パソコン側のVysorがAndroidスマホをきちんと認識できるようにすることが大切です。
- まずはAndroidスマホの電源がきちんと入っているかどうか確認し、ロック画面を解除する。
- USBケーブルを最初にAndroidスマホに接続してから、パソコンに接続する。
Androidスマホとパソコンの接続がうまくいかない場合は、上記の2点を試してみてください。
また、念のためAndroidスマホのOSはできるだけ最新のバージョンにアップデートしておきましょう。
AndroidスマホのOSを最新のバージョンにアップデートさせるには、こちらの記事を参考にしてください。
画面録画などの一部の機能は有料なので注意

画面録画などの一部の機能を使おうとすると、上記のような「メニュー」が表示されるようになっています。
Vysor Pro
Screen recording is only available to Vysor Pro users. Login to purchace Vysor Pro or recover a previously purchaced license.
日本語に翻訳すると、「画面記録は、Vysor Proのユーザーのみが利用できます。ログインしてVysorProを購入するか、以前に購入したライセンスを回復してください。」という意味になります。
かんたんにいえば、「これらの機能を使う場合は有料版のVysor Proを購入してくださいね」と意味です。
画面録画などの一部の機能を使いたい場合は、有料版のVysor Proを購入しなければならない点は注意しましょう。
Google Chromeの拡張機能を継続して使いたい場合は?

ここまで、Windows版アプリ「Vysor」の使い方を述べてきましたが、以前と同じようにGoogle Chromeの拡張機能のほうの「Vysor」を継続して使いたい場合は「Browser」からダウンロードを行ってください。
ただし、Google Chromeの拡張機能のほうの「Vysor」は、Google Chromeを搭載したすべての端末に対応している一方、Windows版アプリ「Vysor」はWindowsを搭載したパソコンに特化しています。
せっかくWindowsを搭載したパソコンに特化した「Vysor」のほうがあるのですから、こちらを使うことを強くおすすめします。
よほどの理由がない限りは、Windows版アプリ「Vysor」を使うようにしましょう。
まとめ
この記事では、Windows版アプリ「Vysor」の使い方についてくわしく解説してみました。
まとめてみると、
- 「Vysor」はもともと、「Google Chromeの拡張機能」だったが、Windowsを搭載したパソコンに特化したアプリがリリースされた。
- Windows版アプリ「Vysor」は、設定がかなり簡単になっており、使い勝手も大きく向上した。
- Windows版アプリ「Vysor」の設定は、アプリのダウンロード、AndroidスマホのUSBデバックモード有効化、USBケーブルの接続の3点。
- 「Vysor」の基本的な使い方は、Androidスマホの操作方法と同じ。
- 「Vysor」の一部の機能は有料なので注意。
となります。
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