この記事では、急増している身代金ウイルスへの対策についてくわしく解説します。
身代金ウイルスとは?
コンピューターウイルスの一種で、ランサムウェアとも呼ばれています。
身代金ウイルスに感染すると、勝手にファイルが暗号化されて開けなくなったり、パソコンやスマートフォンをロックされて、使用できない状態にされてしまいます。
多くの場合、画面に警告文が表示され、元の状態に戻すための身代金を要求されます。
犯罪者や犯罪組織が、意図的に犯罪の道具として使っているものです。
なぜ被害が急増しているのか?
日本でも身代金ウイルスを作成、使用した犯罪者が逮捕された事件がニュースなどで報道されています。
報道された中には、十代の少年が海外の不正サイトから購入した身代金ウイルスを、日本語版に作り変えて使った事例もありました。
身代金ウイルスが日本語対応していくにつれ、日本人向けの被害が急増していると考えられます。
また最近では、スマートフォンなどが生活に不可欠なものになってきており、被害者が仕方なく身代金を払ってしまうケースが増えています。
儲かる犯罪ビジネスとして成り立ってしまっている現実もあるようです。
どんな手口で感染するのか?
従来からあるウイルスと同じように、よくわからない迷惑メールには要注意です。
迷惑メールに添付ファイルがついていたり、迷惑メールの本文に不正サイトのURLを記載し、そこからウイルスファイルをダウンロードさせたりすることで、身代金ウイルスに感染させます。
改竄された偽サイトや偽広告を見るだけでも、感染する危険性があります。
OSやアプリが最新の状態にアップデートされておらず、一つでも穴があるとパソコンやネットワークの脆弱性を攻撃される可能性があります。
不正なアプリのインストールにも要注意です。
スマートフォンのアプリのアップデートと誤解させて不正なアプリをインストールさせるなど、手口が非常に巧妙化してきています。
どんな対策をとるべきか?
まずは、大前提としてセキュリティソフトを必ず導入すること。
パソコンだけでなく、インターネットに接続できる環境にあるタブレットPCやスマートフォンも同様です。
最新のウイルスに対抗できるよう、セキュリティソフトは常時自動更新できる状態にしておきましょう。
最新の状態にアップデートされてない脆弱性のあるOSやアプリが1つでもあると、攻撃される危険があります。
OSやアプリも、最新のバージョンにアップデートしておくようにすべきです。
普段、気をつけるべき点は?
基本的なことですが、メールをチェックするときは、添付ファイルを安易に開かないことです。
メールの中に記載されているURLも同様に、安易にクリックしないでください。
アプリのインストールに関しては、必ず信頼できるアプリなのか確認してからインストールしてください。
よくわからないアプリだけど、とりあえずインストールしておくなどの行為は止めましょう。
身代金ウイルスに感染してしまった場合の対策
身代金ウイルスに感染してしまい、身代金を要求されても絶対にお金を払わないことが重要です。
身代金を払ったとしても、犯罪者や犯罪組織が約束を守ってくれる保証はありません。
まずは、感染した機器をインターネットから遮断してください。
感染の被害の拡大を防ぐことが第一です。
LANケーブルを抜く、無線LANを使っている場合はルーターを切るなどの対応をしてください。
そして身代金ウイルスの種類を特定するため、画面の写真を撮っておき、パソコン修理会社やセキュリティ会社の相談することをお勧めします。
最終的な手段としては、初期化するということになりますが、初期化した場合は保存してあったデータは戻らないので注意してください。
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